風の馬

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09/05/16

チベットの現実を描く映画「風の馬」を観に行って来ました。
現在、報道規制により外国からカメラが入ることは許されず、この映画は監視の目をかいくぐり撮影された映画だそうです。演じているとはいえ、とてもリアルで生々しい。
見たことのない、でも聞いたことのあるチベットの現実が映像として目の前に現れました。

私がチベットを訪れたのは2007年9月。
想像以上に都会だったチベット。ポタラ宮の前にある公園もよく整備されててきれい。
街には漢字の看板だらけ。
ある中国人ガイドさんはこう言いました。

「チベットは中国のお陰で豊かになった」

普通に観光していて、一見何事もないように見えましたが、「風の馬」を観て、観光客含む全ての人が「監視」されてたんだ・・・と驚きます。私が観たチベットは表向きのチベットでした。

ほとんど何も知らずチベットに行って帰ってきた後、「チベットは今」という講演会や、ダライラマ講演会に行き、その度にチベットの現実を知らされます。
命のリスクがありながらも子供に教育の機会を与える為ヒマラヤを越えさせる親、亡命を手伝うチベット人、抗議をしたため捕えられる人たち、命がけのたくさんの苦労があります。

ダライラマを撮った映画監督 龍村仁氏は「知らないことが問題」と言っています。
ちっぽけな私が何かできるとは思えないけれど、私は「知る」ことをしていこうと思います。

あ、できることありました。

ダライラマさんの講演会でのお言葉。
「1人の幸せ=家庭の幸せ=社会の幸せ=世界平和」
個人の幸せを高めていくことは世界平和を高める、とおっしゃっていました。
まずは自分自身を幸せに。これは今すぐ誰でも始められますよね。

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山の上に連なるカラフルなものはタルチョと呼ばれる経文が印刷された祈祷旗です。
風にのって仏法が世界に広まると言われているそうです。
映画のタイトルの「風の馬」はチベット語でルンタといい、タルチョを小さくしたような紙ですが(確か・・・)、こういう場所で紙吹雪のようにばらまきます。シャッターチャンスを逃しましたが、写真のお坊さんもルンタを飛ばしていました。

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タルチョのアップ。


チベットは空がとても近くて青くて自然が美しい土地でした。

映画「風の馬」は渋谷UPLINKで6月までやっています。
UPLINKは初めて行ったのですが、ちっちゃい映画館で、置いてある椅子がバラバラで、でも座り心地が良くて、いい感じです。

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